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剱・立山

2000.7.24〜28

 夏だ、夏山だ・・・
  
と気ばかり焦って、いつものことだが何処に行こうか最後まで迷っていた。最終候補は、八方―唐松―白馬―朝日雷鳥平ベースの剱・立山

 前者は高山植物満喫コースで魅力的なのだが、ザックを背負った長い歩行が続く。今年は重荷を背負った山歩きをしておらず不安要素が大である。まあ疲れたら白馬で下るつもりでノンビリしてしまえば良いわけで、それはそれで撮影時間が十分にとれて楽しい山行になる。

 一方の雷鳥平ベースというのは、立山室堂に程近い雷鳥平にベースを置いて、そこから四方八方へ遊びにいこうという計画である。重荷を背負うのは室堂から雷鳥平まででよい。アルペンルートも平日であれば殺人的な混雑にはならないだろう。

 雷鳥平ベースの代表的コースとしては、
 1.室堂観光・・地獄谷とかミクリガ池とかですね
 2.立山縦走・・一応立山の顔ですから
 3.剱岳往復・・結構険しい山
 4.奥大日岳往復・・花の山ですわ
 といったところが代表的なところで、あとは弥陀ケ原散策とか、五色が原まで足を伸ばすことも考えられる。

 てなわけで(どんなわけだ)、今の体調と天候なども考慮し、結局雷鳥平ベースに決めた。天候というのはどうやら予定2日目あたりに前線が通過しそうだということで、縦走するにしても多分一日は停滞でロスをする。ベースキャンプ方式の方が予定に融通が利くのだ。

 剱・立山は以前一度だけ登ったことがあるけれど、そのときはガスが巻いて好展望が得られなかった。今回は是非にとの思いでチャレンジだ。

 立山・黒部アルペンルートの信州側入り口である大町扇沢まではマイカーで行く。3時に起きて、3時半前に自宅を車で立った。途中晴天のところもあれば、低く雲が垂れこめているところもあってヤキモキしながらのアプローチだ。6時半には豊科ICを出て、すぐ傍のロイヤルホストで朝食。このペースはいつものパターン。扇沢からのバスの始発は7時半なので時間の余裕がある。

 扇沢の駐車場は十分に空いている、道路脇に停めてある車は、週末に来て今登っている登山者のものだろう。扇沢の駐車場は小さなものではないが、ハイシーズンの週末に訪れる登山者と観光客の全てを受け入れられるほど大きくはない。アルペンルートの混雑もあるから、できれば入山・下山は週末を避けるのが賢明だ。

 ベースキャンプ地までの距離が短いこともあって、今回は酒井さん(シノゴフィールドカメラ)も追加しての大荷物になった。。しかもベースキャンプからの日帰り登山に出かけるためにメインザック以外にもう一つザックが必要となる。35mmカメラだけなら普通のディパックでなんら問題はないのだが、酒井さんも持ち歩くとなると三脚もそれなりの物が必要になるから、それを固定することを考えても、しっかりしたカメラザックを用意したい。

 そういうわけで、シノゴカメラ一式はメインザックに、35mmカメラ一式はウエストバックに全て収容し、サブザックはメインザックの後ろに装着することにした。親亀小亀方式である。トータルで約35kg。かなり情けない格好であり恥ずかしい大いに邪魔でもある


今回のお荷物

 


豊富な残雪の中、バスが行く

 ヨタつきながらも僕はアルペンルートの人になった。週末は混んでいたとのことだが、今日はガラガラ、職員の皆さまも戦意喪失。トロリーバス、ケーブルカー、ロープウェー、そして再びトロリーバスと乗り継いで室堂到着は9時30分。乗車時間はトータルでも40分そこそこなのに、2時間も時間がかかったのは結構乗り継ぎ時間ロスがあるからだ。観光のために時間をとらせているのか、手持ちぶさたにさせて、飲み食いさせたり、お土産買わせたりさせようという作戦か。

 予想通り残雪の多い室堂。有名な道路沿いの雪の壁も一部残っているほどである。状況は7月初旬といったところだろうか。積雪が多かったこともあるが、梅雨末期に雨が降らなかったことも原因のひとつらしい。雪は暖かい雨によってもっとも早く融かかされるのだそうだ。確かに富士山の残雪でもそれはいえる。

 室堂からよろよろと雷鳥平へ向かう。僕の積載許容量はおよそ20kgで、それを大きく上回る今回の大荷物は明らかに過積載、だからよろよろとしか歩けない。それに雷鳥平までは意外にアップダウンがある。これは結構シンドイ。ミクリガ池、雷鳥荘、雷鳥沢ヒュッテと通って、さらに残雪を渡り、なんとか小一時間で雷鳥平キャンプ場に到着。


雷鳥平キャンプ場全景
 雷鳥平キャンプ場は公称300張りテント設営可能なキャンプ指定地だ。トイレ(なんと水洗である)、水場が完備。周辺の山小屋には温泉があり、それを利用すれば快適なテント生活が可能である。正面には立山の大きな壁が立ちはだかるというロケーション。残念なことに、このデカイ立山の壁以外には見るべき展望はない。まあ、これは無い物ねだりだろう。

 土の上にテントが張れる状況になってから間もないのであろう。受付にはスノコ貸し出し500円とあった。キャンプ上の3分の1はまだ雪の下である。

 取り敢えず3泊で申し込んだのだが、500円で良いという。
「3泊だけど良いのか」
ともう一度聞き直したけれど、500円でよいとのこと。これじゃあ一ヶ月居ても500円ということになってしまうので、ほんとうは違うのだろうが、まあそういうならしょうがない・・・少し得した気分・・・うん、ほんの少しね

 午後の時間がたっぷりあるので室堂まで散歩に出かけることにした。まずは地獄谷へ。何回かここの遊歩道を歩くのは初めてだ。白濁した湯がグツグツと噴き出す様は迫力である。この湯は有害なので直接温泉に利用することはないらしい。

 


地獄谷

 

 斜面にイワカガミの群落を発見。こんな硫黄臭いところでよく育っているものだ。

 天狗平まで行って室堂に戻る。その道すがらもチングルマとイワカガミのお花畑を存分に楽しむ。子連れの雷鳥にも出会った。

 イワカガミ群落

 酒井さんでノンビリ撮れるほど室堂周辺は空いている。立山を狙ってみるが光が思わしくなく。前景に花を配して悪戯にあおってみるだけで終わる。

 目立つのは中学生の団体だけで、周辺にいくつかある山小屋も、これらの団体を受け入れているところ以外は閑散としたもので、そろそろ食事時間とも思うのに灯のついた食堂はガラガラだ。

 テントに戻って夕食。ここのところずっと続いていた寝不足のせいか、中途半端にシュラフに入ったまま、寝ようとも思わないうちに熟睡モードに突入してしまった。

 0時頃、テントを叩く雨音で目を覚ます。この雨は明日まで続くはず、そうしたら明日は全面的にお休み・・・いわゆる「停滞」ということになる。


タテヤマリンドウ

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